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つわりは いつからいつまで 217名の実態と体験

本記事の目的

妊娠初期に多くの女性が経験する「つわり」。
その実態や影響は個人差が大きく、一般的な情報だけではその全貌をつかむことは難しいです。
そこで、私たちは、様々な年代の女性217名につわりに関するアンケートを実施しました。
20代から60代までの幅広い年代からの回答を基に、つわりのつらさ、ピークの時期、落ち着いた時期、食事との関連性など、多角的にその実態を探ることを目的としています。
このレポートでは、その結果を詳細に分析し、つわりの真実に迫ります。

【回答者情報】


初産の年齢

【初産の年齢】
横の数字は初産の年齢、
縦の数字はその年齢で産んだ方の数を表します。

アンケート結果によると、初産の年齢は25歳から30歳の間にピークを迎えており、特に27歳で最も多くの回答者が初産を迎えています。
10代や40代の初産者は少なく、大半の回答者は20代後半から30代前半にかけての範囲に集中していることがわかります。
このデータは、現代の出産の傾向やライフスタイルの変化を反映していると考えられます。

つらさを10段階評価

【つわりのつらさを10段階評価】
1(全く苦しくない)から10(最も苦しい)の10段階で、10に近いほど苦しいと感じたということです。

アンケート結果を基にした10段階評価では、つわりのつらさは6以上の苦しいよりの回答が多いことが明らかとなりました。
特に、7と8の評価が最も多く、多くの回答者がつわりの不快さや困難さを実感していることが伺えます。
一方で、最も苦しいと感じた人や全く苦しくないと感じた人も一定数存在しており、つわりの経験は個人差が大きいことが確認できます。

つわりの症状

日常の中の隠れた戦い

【つわりの症状】

アンケート結果から、つわりを経験した多くの回答者が「吐き気や嘔吐」を挙げており、これが最も一般的な症状であることが明らかとなりました。
また、「食べづわり」や「匂いに敏感/匂いつわり」も多くの人々が経験しています。
注目すべき症状として、「お腹が空くと吐く。食べると吐く。ひどい睡魔。」や「ほとんどの食品を受け付けない味覚異常、強烈な吐き気」など、
日常生活に大きな影響を及ぼす症状を伴うつわりの経験も共有されました。
特に、食事の際の匂いや食べ物の選択性、そして日常の香りに対する過敏さが、つわりの中でも特にストレスを感じる要因となっているようです。

つわりのピークと落ち着いた時期

【つわりのピークに関してのグラフ】
つわりのピークが12~14週というように複数の週を回答された場合は 12週,13週,14週に1票ずつカウントしています。
常にピークだったという方に関しては、すべての週に1票ずつカウントするのではなく、「ずっと」という項目を設けています。

【つわりの落ち着いた時期のグラフ】
つわりの落ち着いた時期が20~22週というように複数の週を回答された場合は 1番最後の週だけをカウントしています。
20~22週と回答された場合は、22週としています。
また、最後まで落ち着かなかった方は「出産」という項目を、覚えていない方は「不明」という項目を設けています。


アンケート結果から、つわりのピークは8週目から10週目にかけてが最も多く、特に8週目に54名、10週目に41名がピークを迎えたと回答しています。
これに対して、つわりが落ち着いた時期は幅広く、16週目が最も多い28名を数えましたが、20週目にも29名が落ち着いたと感じています。
また、14名(回答者の6%)の方が出産までつわりが続いていることも伺えます。
これらのデータから、つわりのピークや落ち着きの時期は個人差が大きいことが確認でき、
妊娠初期を中心としたピークに続き、中期にかけて徐々に落ち着いていく傾向が見られます。

食事とつわり
避けたもの、体に合ったもの

食べ物や飲み物についての結果

妊娠中のつわりは、食事や匂いに対する感受性を大きく変えることが多いとアンケートから明らかになりました。
特に「白米や炊き立てのご飯の匂い」を避ける傾向が強く、脂っこい食べ物や揚げ物、特定の肉や魚の匂いも避ける方が多かった。
また、香辛料の強い食べ物やカレー、にんにく、ニラなどの匂いも敬遠される傾向にありました。

一方、つわりの期間中に体に合っていた食べ物や飲み物も多く挙げられました。
ポテトチップスやフライドポテト、さっぱりとした炭酸飲料やサイダー、柑橘系のジュースが多くの妊婦さんに支持されていました。
また、ゼリーやアイス、果物全般、特にスイカやリンゴ、柑橘類が体に合っていたとの声も多く聞かれました。
麺類やおにぎり、豆腐やヨーグルトなどの優しい食べ物も好まれていたようです。

しかし、中には「特に避けるものはなかった」という回答もあり、つわりの症状や感じ方には個人差が大きいことが再確認されました。
これらの結果から、つわりの期間中の食事や生活環境の選択は、その人の体調や感受性に合わせて調整することが重要であると言えます。

つわりの実態に関するアンケート結果のまとめ

アンケートから、つわりの実態は非常に多様であり、その経験や感じ方には大きな個人差があることが明らかとなりました。
食事や匂いに対する感受性の変化、つわりのピーク時期や症状の多様性など、多くの貴重な洞察が得られました。
この調査は、妊娠中の女性やその周囲の人々が、つわりという現象をより深く理解し、適切なサポートや対応をするための一助となることを願っています。

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